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天候に恵まれ、ふれあい農業空間「わんどの畑」好調 ??南部町二又地区/青森
 

南部町二又地区に二又観光農業振興組合(泉山茂組合長)が開いている、ふれあい農業空間「わんどの畑」が好評。今年は天候に恵まれ、大勢の観光客が訪れている。

 わんどの畑は、桃やプラム、リンゴなど、果物や野菜を客自身がもぎとって購入する。農産物の市価が低迷するなか、仲買や店舗を通さず「消費者に直接売る方法はないか」と、農家約10軒が集まって3年前にオープンさせた。

 一般的な販路では「例えば3000円の農産物を生産しても、農家の取り分は1000円以下」(泉山組合長)という。「大勢の客を呼ぶことができれば、市場価格に左右されずに安定した収入が得られる」と期待している。
 
 農家にとっては後継者不足も深刻な問題。わんどの畑という「農家の新しいスタイル」をきっかけに、若者の農業に対する興味を引こうという狙いもある。

 しかし、昨年まで2年間は、天候に悩まされた。日照不足や長雨で、果物がうまく育たなかった。泉山組合長は「宣伝のノボリを立てたりしたが、全然だめだった」と振り返る。好天に恵まれ「勝負の年」となった今年は、県内全域や岩手県からも、観光客が足を運んでくれるようになったという。

 二又地区は、広い農道が整備されていないため、個人や少数のグループ客が対象となる。泉山組合長は「各農家の得意分野を伸ばし、さまざまな作物を楽しんでもらえるようにしたい」と話している。

 わんどの畑は、希望する農産物と農園を選んだ上、電話かファクスで予約が必要。電話の受付時間は午前7?8時、正午?午後1時、午後7?8時。入園、試食は無料。地方発送あり。開業期間は11月末ごろまで。問い合わせは泉山組合長(0179・23・3996)。