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「富士宮やきそば」、晴れて全国区に??全国でも、まれな商標登録/静岡

富士宮市の街おこしのきっかけとなり、全国的にも知られるようになった「富士宮やきそば」が商標登録された。地名と食べ物を組み合わせた商標登録は珍しく、全国には夕張メロンなど10例ほど。また、NPO法人が出願したのは全国に例がないといい、地域ブランドの確立方法としても注目を浴びそうだ。
 
 商標法では、産地名と商品を組み合わせたものは、識別が困難で独占に適さないため原則認めていない。しかし、知名度の高い「夕張メロン」や「宇都宮餃子(ぎょうざ)」などの例外もないわけではない。
 「富士宮やきそば」での登録は02年に特許庁に相談を持ちかけたこともあったが、当時は知名度の低さを理由に断られた。その後、全国的に知名度が上がり「偽ブランド」も登場するようになったため、03年3月にNPO法人「まちづくりトップランナーふじのみや本舗」が再挑戦していた。

 同NPOによると、知的財産として認められる商標ブランドを地域の街おこしグループが取得するのは全国にも例がないといい、商標で得た収益は街おこし資金に回すという。同NPOの代表理事で「やきそば学会」の渡辺英彦会長(45)は「13人のメンバーで始めたやきそば学会結成から丸4年。地域ブランドの確立という面からは帰着点にたどり着いた。この手法は他の地域での街おこしにも役立つと思う」と話している。