2014年の春分・春分の日はいつから?

3月21日(金曜日)〜4月4日(金曜日)

春分・春分の日の頃の行事

春彼岸

毎年、春分と秋分を中日に前後七日間を「彼岸」と呼びます。お寺に参拝して先祖を供養する期間ですね。地域によっては迎え火や送り火によって先祖を送迎する風習があるところもあります。

仏教行事の多くがインドや中国で生まれたものですが、この彼岸は日本発祥のもの。大同元年(八〇六年)に行われた早良親王の鎮魂が始まりといわれています。早良親王が平城天皇に祟りをなすとされ、春と秋の七日間、「金剛般若経」が読まれました。

また春分の日は太陽が真東から昇り、真西へと沈みます。西には阿弥陀如来がいらっしゃる極楽浄土があり、この日に供養することで、極楽浄土へ行くことができると考えられています。

そして「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、暦ではなく体感で季節の変わり目を感じることができる時季でもあります。

彼岸会・彼岸桜

春と秋の彼岸の七日間にそれぞれ行われる法会。寺院に参拝し、墓参などの仏事を行います。春、秋ともお彼岸は先祖に会いに墓参りに行き、お盆には先祖を家にお迎えします。俳句では彼岸会は特に春を指tていることばです。桜がこの時季開花することから「彼岸桜」ともいわれます。

山笑う

春の山の明るい様子を表した、俳句で使われる春の季語です。同じように、秋の山は「山装う」、冬の山は「山眠る」といいます。

中でも春の「山笑う」は見事な表現力で感心するといつか、思わずうなってしまいます。春になりいっせいに芽吹いた本々が山を覆い、緑の力強さを得たさまが、「山笑う」。原典は中国北宋の画家、郭熙の四時山とよばれる次の詩よりきているようです。

「春山淡冶にして笑うが如く夏山蒼翠として滴るが如し 秋山明浄にして装うが如く 冬山惨たんとして眠るが如し」。

花冷え・春雷

花冷えは、桜が咲くころ、陽気が定まらず、一時的に冷え込むこと。また、その寒さ。暖かい日が多い時季ですが、ときに北から冷たい空気を伴った高気圧が南下して低温になります。「もの時季に南関東では雪が降ることも。春雷は春に起こる雷のこと。基本的には前線の通過に伴う界雷ですが、雹を降らせて作物に被害を与えることもあります。

「春雷」はそのほかに、文学やマンガのなかや、歌詞に用いられ、穏やかな日常に突然起こる事件や心情の劇的変化を表したり、それらの作品の題名になることも多いことばです。

中国の七十二候

同じ七十二候でも、日本と中国では若干異なります。春分の初候は日本では「雀始巣」ですが、中国では「玄鳥至」で、燕が南からやって来る。同じものが日本にもあります、それは半月あと、清明の初候のことです。

次候は日本が「桜始開」で中国は「雷乃発声」(遠くで雷の音がする)。末候でやっと日本が「雷乃発声」になります。では中国の末候はといつと、「始雷」(稲光が初めて光る)となります。

もともと日本の学術・文化のほとんどが中国からの輸入とはいえ、さすがに気候に関しては地域差のずれが生じますから、日本の七十二候が長年かけてうまく修正されてきたことがわかります。昔から日本人の改良精神は旺盛だったのでしょう。今もよく受け継がれていますね。

春分・春分の日の頃の旬の食材

土筆(つくし)

春先になると、土手や空き地などに芽を出す土筆。これはスギナの胞子茎のことで、雨が降ったあとは1日で5センチほども伸びます。そのまま大きく成長すると40センチほどの高さになり、スギのような棒状の緑色の葉を出します。

葉が退化して固くなった「袴」と呼ばれる部分を取り除き、茄でて灰汁を抜いたものを煮物や佃煮にして食べる春の珍味です。

春菊

地中海沿岸を原産とするキク科シュンギク属の植物が春菊です。葉を食用にするため、あまり私たちにはなじみがないかもしれませんが、春になると小さな黄色い花を咲かせます。

葉にはベータカロチンをはじめ、鉄分やカリウムが豊富で、老化防止や美容にも効果があるとされています。また、風邪にも効くとされ、「食べる風邪薬」とも呼ばれています。

ですが、葉を食べるのは東南アジア諸国のみで、原産地方であるヨーロッパでは、おもに観葉植物として親しまれています。

三つ葉

日本原産で本州を中心に広く自生するセリ科の多年草です。名前の通り、葉が三つに分かれています。我々が食べるのは茎と葉。ベータカロチンを多く含む緑黄色野菜で、山菜としては春から夏が旬。野生のものは葉が大きく香りも強いのが特色です。

お浸しや和え物にしますが、お吸い物や井物、鍋物の具にもよく使われます。

春分・春分の日の頃の花

タンポポ

旧暦二月のこの時季、タンポポといえば、何といっても風にのって種子を飛ばす白い冠毛。誰でも一度は道端に咲いているタンポポの冠毛に息を吹きかけて飛ばしたことがありますよね。でもあれは花ではなく冠毛の下にある黄色い舌状花と呼ばれるもので、小さな花が円盤状に集まって、頭花を形成している部分が花で、これはキク科の植物の特徴です。

タンポポは根に健胃、利尿、催乳などの効果があり、生薬として解熱、発汗作用もあるとか。ワインの原料として使う地域もあり、タンポポコーヒー、タンポポ茶もありますが、茎が空洞になっていることで、タンポポ笛にも使えます。

変わった利用法としては、茎に含まれる乳液からゴムを採取することもあるそうです。実際、日本のタイヤメーカーもこのゴムについて研究しているとか。

春の花の四番バッター、日本人の心の国花、桜の花がやっと開きました。毎年待ちに待った桜の開花。気象庁の職員が誇らしげに開花宣言すると、テレビや新聞もこぞって取り上げるのも桜以外では考えられません。花鳥風月が感じられなくなったと嘆かれることが多霊一十一世紀でも、桜は特別な存在です。その見事な咲きぶりと、潔い散りざまから、武士の鑑とか、人生に重ね合わせることも多い花ですね。

公園や川べりに並んだ桜の多くはソメイョシノです。数が多いので、今となっては桜といえばソメイヨシノのことを指しているくらいです。その絶対多数のソメイヨシノですが、実は極めて繁殖能力が低いため、人間が接ぎ木しないと増えていけません。ソメイョシノ好きの人間と、その人間がいないと生きていけないソメイョシノの関係は面白いですね。

もちろんほかにも山桜やマメ桜など数十種類の桜があり、各地に桜の名所があります。桜が咲いたら、老いも若きもお弁当を持って花見に出かけます。昼の花見も夜桜も、どちらも風情満点です。はしゃぎすぎて大酒を飲み、満開の桜の下で大トラが暴走するのも日本の風物詩です。

木蓮

「紫木蓮」の別名があるほど、紫の花が多い落葉低本です。名の由来は、その形状がが蓮の花に似た花の本だから。

近縁種に大きな白花をつける自本蓮、自木蓮と紫木蓮の雑種で両種の中間のピンク色の花が多いものの、自花から紫まで色が変化に富んでいる更紗木蓮があり、どちらも大型で街路樹などにも使われています。ほかに、大きな白花が上に向かって咲くモクレン科のウケザキオオヤマレングやマグノリアも、モクレン属です。

開花時期は、自木蓮が早く、その後、更紗木蓮、本蓮の順で咲きます。どの本蓮の花もゴージャスで、まるで結婚式のドレスのようにあでやかです。梅、桃、桜の開花の間を縫って私たちを楽しませてくれます。

春分・春分の日の頃の生き物

河原鶸(かわらひわ)

北海道から九州までの山麓から低地の林に棲息する鳥で、北海道や東北の河原鵜は冬になると南下してきます。常緑樹の茂みに巣を作り、三から五個の卵をつくります。

繁殖後は河原でよく見かけることから、この名前がつきました。全体的に黄緑色の色調で、翼の黄色が鮮やかで美しい鳥です。

雀は不思議な小鳥です。世界中に分布しているにもかかわらず、人間の住む集落にすみ、人間がいなくなると雀もいなくなります。鳥や鳩と同じく、私たちが最も身近に感じる鳥です。

地面を歩くとき飛び跳ねるようにして歩く姿と、チュンチュンとい鳴き声が特徴的。雑食性で何でも食べますが、田んぼで実ったお米が好物なのは迷惑な限り。この時季には巣作りのために稲をくわえて飛んでいる姿が見られます。人間のそばにいないと暮らせない雀ですが、飼うのは大変難しいといわれています。

ひばり

草原や農耕地などの視界の開けた場所の上空で、空高くひばりが飛んでいたかと思うと、急降下を始めて草むらに。でも探しても巣が見つからない」とが多いですね。地面に巣を作るので外敵が多いはずですが、たくみに巣の位置を知られないように飛んでいるのです。

繁殖期にオスがさえずりながら上空に高く上がっていくさまは「揚げ雲雀」と呼ばれる春の風物詩です。

日本では飼いならした雲雀を放ち、そのさえずりと飛ぶ高さを競わせる遊びのことも「揚げ雲雀」と呼んでいましたが、現在は鳥獣保護法で現在は禁止されています。

その美しい鳴き声も大きな魅力で、歌手・美空ひばりの芸名も、まさにそこに由来します。茨城県と熊本県では県の鳥に指定されています。

たにし

田螺は淡水に棲む巻貝です。各地の田んぼや池、河川などで見ることができます。冬の間は活動することができ

ず、泥のなかで越冬をします。そして水温が高くなる春になると泥の中から現れて、活発に活動をするようになるのです。日本にはオオタニシ、マルタニシ、ナガタニシ、ヒメタニシが生息しています。大きいものだと8センチほどにまで成長しますが、よく見かけるヒメタニシは3〜4センチ程度の大きさです。この貝は食用にもなり、茄でて食べたり、味噌汁の具として食べたりもします。

春分・春分の日の頃のうた

雀の子 そこのけそこのけ お馬が通る

一茶

うらうらに 照れる春日に ひばり上がり 心悲しも ひとりし思えば

大伴家持 万葉集(巻一九・四二九二)

大空に 木蓮の花の ゆらぐかな

虚子

春分・春分の日の七十二節気

雀始巣(すずめはじめてすくう)

雀が巣を作り始める

桜始開(さくらはじめてひらく)

桜の花が咲き始める

雷乃発声(かみなりこえをはっす)

遠くで雷の音がし始める