穀雨

  

2023年

4月19日(日曜日)

二十四節季七十二侯
穀雨初候葭始生
(あしはじめてしょうず)
葦が芽を吹き始める
次候霜止出苗
(しもやんでなえいづる)
霜が終り稲の苗が生長する
末候牡丹華
(ぼたんはなさく)
牡丹の花が咲く

春真っ盛りな気候が感じられるようになる4月下旬には、田植えの準備も始まり、畑では種まきをする風景をよく見るようになります。

まさにこの頃に、二十四節気においては「穀雨(こくう)」の季節を迎えます。

穀雨の頃になると、朝と夜の気温が落ち着き、過ごしやすくなりますね。

今回は、穀雨の意味や関係ある季語、食べ物などをご紹介します。






穀雨てどんな日

穀雨は、二十四節気のうちの6番目の季節です。
期間は、太陽黄経が30度になる4月20日頃から15日間程度です。

ちょうど春の雨が降る頃なので、田んぼや畑では種まきを始めるのに良い時期です。

春の雨が降って田畑を潤してくれる季節と言う意味で、4月20日頃からの15日間を穀雨と名付けました。

穀雨の後には、立志を迎えるので、いよいよと夏が近づいてくる時期でもあり、植物が青々と茂りはじめる季節でもあります。






穀雨に関係のある季語

穀雨の頃に使われる季語には、春の様子や植物を表す言葉が多いです。

・春暖
・春日
・晩春
・山吹(ヤマブキ)
・チューリップ
・ツツジ
・牡丹

穀雨を表すうたとしては、次のような俳句が有名です。

・人恋し都忘れが庭に咲き(高橋淡路女)
・春惜しむ人にしきりに訪はれけり(夏目漱石)

この頃の手紙の挨拶では、次のように挨拶を綴ることが多いです。

・穀雨過ぎの晩春の風が生暖かく感じられます
・卯月も残りわずか。この時期の雨は草木も嬉しそうです
・菜の花も終わり、卯月も残すところあと数日です

4月のお手紙を書く際に参考になりますよ
▶ 4月の時候の挨拶






穀雨に関係ある食べ物は?

穀雨に大きな行事は無いものの、旬を迎える食べ物がいくつかあります。

・よもぎ
よもぎ餅などに使われるよもぎは、3月から5月ごろに春は迎えます。

ハーブの女王といわれるほど栄養価が高い野菜で、そのまま天ぷらにして塩つけて食べてもおいしいですね。

独特の香りをダイレクトに感じられます。

・こごみ
春になると、様々な山菜が春を迎える中で、4月から5月頃にはこごみが旬を迎えます。

こごみは、濃い緑色をしており、形はぜんまいとよく似ています。
アクがあまりないので、アク抜きをせずに調理することができ、少しだけぬめりがあるのが特徴です。

・新ごぼう
普通のごぼうよりも柔らかい新ごぼうは、秋に植えられたものを成長段階で収穫したものです。

通常のごぼうよりも収穫が早いので、柔らかくて色も薄く、きんぴらにしても食べやすく、香りも優しいです。






まとめ

穀雨は二十四節気のうちの6番目の季節で、太陽黄経が30度になる4月20日頃から15日間程度の期間を指します。

ちょうど春の雨が降る頃なので、田んぼや畑では種まきを始めるのに良い時期で、各地では種まきなどが盛んに行われるシーズンです。

穀雨の頃に使われる季語には、春の様子や植物を表す言葉が多く、食べ物ではよもぎやこごみ、新ごぼうなどが美味しくなります






春の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立春(りっしゅん)1月節2月4日頃
雨水(うすい)1月中2月19日頃
啓蟄(けいちつ)2月節3月5日頃
春分(しゅんぶん)春分の日2月中3月21日頃
清明(せいめい)3月節4月5日頃
穀雨(こくう)3月中4月20日頃