小寒

  

2023年

1月6日(月曜日)

二十四節季七十二侯
小寒初候芹乃栄
(せりすなわちさかう)
芹がよく生育する
次候水泉動
(しみずあたたかをふくむ)
地中で凍った泉が動き始める
末候雉始雊
(きじはじめてなく)
雄の雉が鳴き始める

2023年も 二十四節気の中で一番冷え込む時期が「大寒」、そしてその前の季節が「小寒」がやってきます。

小さく寒いと書いて「小寒」、大きく寒いと書いて「大寒」なので、読むだけでイメージが伝わってきますね。

お正月が過ぎ、しばらくするとさらに気温が下がり、小寒シーズンに突入します。

今回は、1月上旬に到来する小寒の意味や関係ある季語、食べ物などを解説します。






小寒てどんな日

「小寒(しょうかん)」は毎年1月5日頃にやってくる二十四節気の23番目の節気です。

二十四節気の順番では、22番目が12月21日頃の冬至(とうじ)、23番目が1月5日頃の小寒(しょうかん)、24番目が1月20日頃の大寒(だいかん)になります。

二十四節気は、一年の季節を24に分けて名付けられたもので、全部で24個の節気があります。

つまり、大寒が24番目になるので、一番最後の季節になるのですね。

という事は、大寒の前の小寒は、最後から2番目の季節なので、冬の中でも一番寒い大寒よりは寒くないながらも、かなり冬らしい季節なのです。

実際にも、風が一段と冷たくなったり、降雪などの日も増えるので、景色もさらに冬らしくなります。






小寒に関係のある季語

小寒に関係のある季語には、新しい年を思わせる言葉が多いです。

例えば、

・初春(しょしゅん)
・新春(しんしゅん)
・迎春(げいしゅん)
・新陽(しんよう)
・年始(ねんし)

また、時候の挨拶などでは、次のような季語がよく使われます。

・小寒の候
・初春の候
・新春の候
・迎春の候
・新陽の候
・年始の候

手紙や年賀状では、このような挨拶文が多いです。

・拝啓 小寒を過ぎ、寒さも本格的となって参りました。
・寒の入りを迎え、寒さもひときわ厳しくなりました。
・初春や新春は正月を表わす言葉として用います。
・拝啓 新春の候 皆様におかれましてはお健やかにお過ごしのこととお慶び申し上げます
・松飾りを飾る期間を表わすものとして用います。

また、有名な俳句には、次のようなものがあります。

・去年今年貫く棒の如きもの(高浜虚子)
・よく光る高嶺の星や寒の入り(村上鬼城)
・蝋梅や枝まばらなる時雨ぞら(芥川竜之介)
・松とりて世ごころ楽し小正月(小林一茶)

1月のお手紙を書く際に参考になりますよ
▶ 1月の時候の挨拶






小寒に関係ある食べ物は?

小寒に関係がある食べ物は、2つあります。
それぞれの食べ物について、詳しく説明します。

○七草粥
お正月を終えてしばらくすると、1月7日には七草粥の日がやってきます。

七草粥とは、無病息災を願って食べる春の七草を入れたお粥で、1月7日に食べることで邪気を払うと言い伝えられてきました。

この風習が始まったのは平安時代で、かなり昔です。

七草粥に入れる七草の種類は、次のとおりです。

・せり 
・なずな 
・おぎょう 
・はこべら 
・ほとけのざ 
・すずな 
・すずしろ

○小豆粥

冬至の日に食べるお粥でも有名な小豆粥は、地域によって小寒の頃にも食べる風習があります。

七草粥と同様に、邪気を払う意味で食べる習慣があり、小豆粥の小豆には悪鬼を避けて疫病を払うと言われてきました。






まとめ

小寒は、1年のうちでもっとも冷え込む大寒の前の季節で、2番目に寒い季節です。
期間的には、お正月を過ぎた頃からなので、邪気を払う風習として七草粥や小豆粥が食べられる頃でもあります。

季語では、迎えた新しい年を表す言葉が増え、挨拶とともに、心機一転できる季節でもありますね。






冬の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立冬(りっとう)10月節11月7日頃
小雪(しょうせつ)10月中11月22日頃
大雪(たいせつ)11月節12月7日頃
冬至(とうじ)11月中12月21日頃
小寒(しょうかん)12月節1月5日頃
大寒(だいかん)12月中1月21日頃