立冬

  

2019年

11月8日(金曜日)

二十四節季七十二侯
立冬初候山茶始開
(つばきはじめてひらく)
山茶花が咲き始める
次候地始凍
(ちはじめてこおる)
大地が凍り始める
末候金盞香
(きんせんかさく)
水仙の花が咲く

2019年も秋が一段と深まって落ち葉が舞い散る頃、そろそろ、冬の到来かな?と、ふと思うはずです。
そんな季節は、立冬に近い季節なのかもしれません。

冬が立つと書いて立冬(りっとう)と読む季節は二十四節気の一つで、冬の始まりを感じる11月上旬頃の季節です。

今回は、立冬の意味や行事、関係ある季語や食べ物について詳しくお話しします。






立冬てどんな日

立冬とは、冬の始まりを意味する節気名で、「立」には新しい季節の到来の意味が込められています。

立冬の他には、立春や立夏、立秋などが有名で、「立」がつく節気は、四季の始まりを表す季節の大きな節目でもあります。

中国で発祥して日本に到来した二十四節気で、立冬は19番目の季節にあたり、期間的には11月8日から22日頃を指しています。
二十四節気は、1年を24個に分けてそれぞれの季節の節目にふさわしい節気名を当てはめたものです。

その19番目に当たる立冬は、朝晩の冷え込みが一段と厳しくなり、日中の日差しも次第に弱まってくる頃で、まさに冬の始まりを感じる季節です。
木枯らし一号が吹き始めたり、初雪の便りが届くのもこの季節が多いです。






立冬は何をする日?

立冬が始まる日の11月8日にはこれといった行事はありませんが、11月8日から15日間程度の栗東の期間の間にはいくつかの行事が行われます。

立冬の期間やその前後に行われる行事や風習は、次の通りです。

○七五三 
立冬期間中の大きな行事といえば、11月15日頃に行われる七五三です。
七五三は、3、5、7歳の子どもの成長を祝う行事であり、元気に成長したことを神様に感謝する為に神社などで祈願を行います。

○亥の子祭り
亥の子祭りは、特定の地域で行われている商売繁盛や子孫繁栄を祈る行事です。
主に西日本でよく行われているお祭りのひとつで、子をたくさん産む亥にちなんで亥の子祭りと名付けられました。
地域によってお祭りの内容が少し違いますが、一般的には、石に何本かの名はをつけたものを引きながら、歌を歌う内容になっています。

○しめ縄作り
地域によって違いますが、正月に使うしめ縄もこのころから作られるようになります。
風習では藁を使ったしめ縄が有名ですが、最近は麻を使ったりなどでバリエーションが増えています。






立冬に関係のある季語

立冬に関係のある季語には、冬の始まりを感じる言葉が多いです。

一般的に多い季語には、次のようなものがあります。

・向寒の候
・季秋の候
・暮秋の候
・夜寒の候

その他に、俳句では次のような季語がよく使われます。

・冬立つ
・冬に入る
・冬来る
・今朝の冬

このような器具が俳句でよく用いられているのは、「りっとう」という言葉を発生したときに硬く響いてしまうからだと言われています。

また、立冬の頃の手紙では、挨拶文がよく使われます。

・深秋の候、いかがお過ごしでしょうか。
・菊花薫る十一月。お元気でお過ごしですか。
・夜寒が身にしみるころとなりました。
・菊の花が今を盛りに咲いています。お変わりなく、お過ごしでしょうか。
・菊の花も盛りを過ぎて冬もすぐそこまで来ています。

11月のお手紙を書く際に参考になりますよ
11月の時候の挨拶






立冬に関係ある食べ物は?

立冬自体に関係した食べ物はありませんが、立冬の頃に定められているいくつかの記念日に関係ある食べ物があります。

立冬の頃に定められているいくつかの記念日には、あられ・おせんべいの日や鍋の日があります。

この2つの記念日にちなんだ食べ物をご紹介していきます。

○あられ・おせんべいの日

あられ・おせんべいの日とは、1985年に全国米菓工業組合が定めた記念日で、制定日は立冬の日になっているのです。

これは、新米の収穫を喜ぶために制定された記念日で、立冬の頃からスーパーやデパートなどの売り場にもあられやおせんべいが多く陳列されるようになります。

○鍋の日
立冬の前日の11月7日は「いいなべ」という意味でヤマキが鍋の日に制定しました。
ヤマキとは、鍋つゆの素やかつおパック、めんつゆなどで有名な食品メーカーです。

冬の始まりを感じる季節ですから、夜の気温は一段と低くなり、鍋が美味しくなる頃でもあります。

寒い日の鍋には野菜や肉、魚介類などをたくさん入れて、体の中から温めたいですね。
鍋にもいろんな種類があり、水炊きやキムチ鍋、寄せ鍋、おでん、つみれ鍋、ちゃんこ鍋などが有名です。

そんな鍋に入れる具材には、次のようなものがあります。

・かぼちゃ
・エリンギ
・白菜
・チンゲン菜
・大根
・ねぎ
・鮭
・牡蠣
・蟹

この中でもイチオシなのが、寒い季節に美味しい白菜や大根で、どちらの鍋料理に欠かせない食材です。
白菜の旬は11~2月で、霜が降りるところで育ったせいか、糖分が多く葉も柔らかいです。

大根も、この頃に旬を迎えるので、夏はピリッと辛かった代行なのに冬になった途端に甘い大根へと変身します。
それは栽培の時、寒さから身を守るために糖分を増やすから甘みが出るからであり、冬大根は甘いと言われているのですね。

また、水分をたっぷり含んでいるので、お鍋に入れると甘くてジューシーな大根を存分に楽しむことができます。






まとめ

秋が過ぎた頃に、そろそろ冬の到来かな?と思う季節が立冬です。
秋真っ盛りの季節は10月頃ですが立冬は11月上旬からなので、冬が立つと言う意味合いの通り、気候も冬らしくなってくる頃なのです。

立冬の頃には、七五三や亥の子祭り、しめ縄作りをして過ごすことが多く、季語では冬を感じさせる言葉が多くなります。

食べ物では秋の実りを感じられるおかきやおせんべい、鍋料理に入れる鍋食材などがよく食べられるようになります。

冬の始まり感じながら、数々の行事で家族や近隣の人たちと集い、団欒で過ごせるといいですね。






冬の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立冬(りっとう)10月節11月7日頃
小雪(しょうせつ)10月中11月22日頃
大雪(たいせつ)11月節12月7日頃
冬至(とうじ)11月中12月21日頃
小寒(しょうかん)12月節1月5日頃
大寒(だいかん)12月中1月21日頃