公開日: 2026年4月5日
初節句とは、赤ちゃんが生まれてはじめて迎える節句のことです。男の子なら5月5日の端午の節句、女の子なら3月3日の桃の節句(ひな祭り)がその機会にあたります。一生に一度しかない大切な行事であるため、雛人形や五月人形の準備、家族でのお祝い、祖父母からの贈り物など、慣習やマナーについて知っておくべきことがたくさんあります。このページでは、初節句の意味や時期、お祝いの準備からお返しのマナーまで、必要な情報をまとめてご紹介します。
初節句とは何か?その意味と由来
節句の起源は奈良時代にさかのぼり、宮中の年中行事として整備されました。江戸時代には武家や町人の間にも広まり、特に端午の節句では鎧兜を飾って男子の健康と出世を願い、桃の節句では雛人形を飾って女子の幸せを祈る風習が定着しました。
初節句は「初めて」という特別な意味を持ちます。生まれたばかりの赤ちゃんにとって最初の節句は、家族や親族が集まり、子どもの誕生を改めてお祝いする機会でもあります。地域によっては盛大にお祝いする慣習が残っており、祖父母からの雛人形・五月人形の贈呈が習わしになっている場合もあります。
初節句の時期はいつ?男の子・女の子の違い
女の子の初節句(桃の節句)
3月3日は桃の節句とも呼ばれ、雛人形を飾ってお祝いします。女の子の誕生から最初に迎える3月3日が初節句となりますが、1月・2月生まれの赤ちゃんは生後間もないため翌年に祝うケースが多いです。雛人形は「子どもの身代わりとなって厄を受ける」という意味を持つため、早めに飾り始め、節句が終わったらなるべく早くしまうことが大切とされています。
男の子の初節句(端午の節句)
5月5日の端午の節句では、鎧兜や五月人形、鯉のぼりを飾り、男の子の健やかな成長と勇気・強さを祈ります。3月・4月生まれの赤ちゃんは生後1〜2か月での初節句となるため、翌年にお祝いする家庭も少なくありません。鯉のぼりを屋外に飾る場合は、住環境(マンション等)の制約も考慮しましょう。
初節句の準備:雛人形・五月人形はどちらが買う?
購入時期の目安
雛人形は毎年1月頃から店頭に並び始め、人気の商品は2月中旬頃には品薄になることがあります。五月人形も3月頃から販売が始まり、4月中旬以降は在庫が減少します。節句の1〜2か月前には購入を検討し始めるのが理想的です。
人形の種類と選び方
雛人形には七段飾り(十五人飾り)・親王飾り(二人飾り)・ケース入りなど様々な種類があります。現代の住宅事情ではコンパクトなものが人気です。五月人形も大きな鎧兜飾りから収納飾り・ミニケース入りまで多様です。飾るスペース・予算・デザインの好みなどを総合的に考えて選びましょう。
なお「人形は一人に一つ」という考え方もありますが、これは必須ではなく、兄弟間で共有するご家庭もあります。人形の意味(身代わり)を重視する場合はそれぞれに用意することが望ましいとされています。
初節句のお祝い:当日の流れと料理
桃の節句の定番料理と意味
- ちらし寿司:具材が豊富で「将来食べ物に困らない」という願いが込められています
- ハマグリのお吸い物:対になった貝殻が良縁を象徴し、女の子の幸せな結婚を願います
- ひなあられ:赤・白・緑・黄の四色が四季と大地を表し、子どもが季節の恵みを受けて育つよう願います
- 菱餅:緑・白・桃の三色に魔除けや健康の意味があります
端午の節句の定番料理と意味
- 柏餅:柏の木は新芽が出るまで古い葉が落ちないことから「家系が絶えない」縁起物とされています
- ちまき:邪気を払う効果があるとされ、特に関西で多く食べられます
- たけのこご飯:たけのこはまっすぐ伸びることから、子どもがすくすく育つよう願います
初節句のお祝い金・プレゼントの相場
お祝いを渡すタイミング
お祝い金やプレゼントは、初節句当日に直接手渡しするのが最も喜ばれます。事前に郵送する場合は、節句の2〜3週間前に届くよう手配しましょう。水引は「蝶結び(花結び)」のものを使い、のし袋の表書きは「御初節句御祝」または「初節句お祝い」とします。
初節句のお返し(内祝い)のマナー
内祝いの品選びのポイント
お返しの品は相手の好みや生活スタイルに合わせて選ぶと喜ばれます。近年人気の高いギフトとしては以下のものが挙げられます。
- 赤ちゃんの名前入りカステラや和菓子
- 縁起物モチーフのスイーツセット
- カタログギフト(相手が好きなものを選べる)
- お米(銘柄米のギフトセット)
- 名入れタオルセット
祖父母への内祝い
雛人形や五月人形を購入してもらった場合、高価なため同額のお返しは必要ありません。代わりに赤ちゃんを連れて直接お礼に伺ったり、初節句の記念写真を額装して贈るなど、気持ちのこもったかたちでお礼を伝えましょう。
初節句の写真撮影:記念に残すコツ
セルフ撮影のコツ
自宅で雛人形・五月人形の前で撮影する場合は、自然光が入る明るい場所を選びましょう。赤ちゃんの機嫌が良い午前中がベストタイミングです。節句飾りの前に赤ちゃんを寝かせたり、抱っこして一緒に並ぶ構図が定番です。お食い初めや命名書を一緒に撮影しても記念になります。
初節句に関するよくある質問(FAQ)
Q. 初節句は生まれて最初の節句に必ず祝わなければいけませんか?
いいえ、必ずしも最初の節句に祝う必要はありません。生後1か月未満で節句を迎える場合は、赤ちゃんと母親の体調を優先し、翌年に祝うのが一般的なマナーです。無理なスケジュールより、家族全員が揃って笑顔でお祝いできるタイミングを優先しましょう。
Q. 雛人形・五月人形は祖父母が買うのが正しいのですか?
以前は母方の祖父母が用意する慣習がありましたが、現代では絶対的なルールではありません。両家で費用を折半する、両親が購入する、祖父母に特定のアイテムだけお願いするなど、家族間でよく話し合って決めることが大切です。大切なのは誰が用意したかではなく、赤ちゃんへの愛情です。
Q. 初節句に招待されたときのお祝い金の相場はいくらですか?
招待を受けて食事会に参加する場合は、ご祝儀として5,000〜1万円程度が相場です。食事代をまかなう形になるため、食事なしでお祝いを贈るより高めになります。現金のほかに、赤ちゃんへのプレゼント(衣類・おもちゃ・絵本など)を贈っても喜ばれます。
Q. 初節句の雛人形は早めにしまわないと縁起が悪いというのは本当ですか?
「雛人形を早くしまわないと婚期が遅れる」という言い伝えは有名ですが、実際の由来は「片付けができる几帳面な子に育てるための教え」という説が有力です。ただし梅雨前には湿気対策として早めにしまうことをお勧めします。節句が終わったら1〜2週間を目安に、天気の良い乾燥した日に片付けましょう。
参考情報
- 文化庁 無形文化財 — 日本の伝統行事・年中行事の解説
- 国税庁 タックスアンサー — 贈与税の基礎知識(お祝い品の非課税扱いについて)
監修: 初節句ガイド|端午の節句・桃の節句のお祝い方法 編集部
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