時候の挨拶 9月|上旬・中旬・下旬の例文&ビジネス・秋の彼岸・月見に使える表現一覧

公開日: 2023年9月14日 | 最終更新: 2026年4月8日

9月は白露(9月8日ごろ)・秋分(9月23日ごろ)・秋の彼岸・中秋の名月など、秋の風情にあふれた行事が続く月です。残暑から本格的な秋へと移り変わるこの時期の時候の挨拶を、上旬・中旬・下旬・ビジネス別に漢語調8選テーブルと例文11パターンで徹底解説します。

9月の時候の挨拶とは|白露・秋分・仲秋の季節背景

9月は本格的な秋の到来を告げる月です。上旬の「白露(はくろ)」(9月8日ごろ)から始まり、下旬の「秋分(しゅうぶん)」(9月23日ごろ)を経て、日本の秋が深まっていきます。残暑から清涼な秋の空気へと気候が変わるこの時期は、時候の挨拶も夏の表現から秋の表現へとシフトします。「初秋の候」「白露の候」「仲秋の候」「秋涼の候」などが代表的で、ビジネス文書・改まった手紙ともに使いやすい表現が豊富です。秋の彼岸・中秋の名月(お月見)といった行事も多く、季節感を豊かに表現できる月です。

9月の時候の挨拶の特徴は「夏の終わりから秋の深まりへ」というグラデーションです。上旬は残暑見舞いの最後の時期(白露前日まで)と秋の始まりが重なり、「初秋の候」「白露の候」といった表現を使います。中旬は清々しい秋晴れが続き「仲秋の候」「清秋の候」が最適です。下旬は秋分・秋の彼岸で「秋分の候」「爽秋の候」が適した表現です。

「秋涼」「清秋」「爽秋」など、9月の挨拶には涼しさと清々しさを表す言葉が多いのが特徴です。夏の暑さへの気遣いから秋の爽やかさの共有へと、挨拶のトーンが変わるタイミングでもあります。

参考:国立天文台:二十四節気とは文化庁:国語施策・日本語教育

9月の漢語調8選|格式ある時候の挨拶一覧

9月上旬(1〜10日ごろ)は、残暑がまだ残りながらも秋の気配が強まる時期です。9月8日ごろの「白露(はくろ)」は「朝露が野草に宿り始める頃」を意味し、秋の深まりを感じさせる二十四節気です。「初秋の候」「白露の候」「秋冷の候」「新秋の候」が上旬に適した表現です。残暑見舞いは白露前日(9月7日ごろ)まで送ることができますので、白露を過ぎたら残暑見舞いの時期が終わることも覚えておきましょう。白露以降は「秋涼の候」や「新涼の候」など、涼しさを表現した挨拶が適しています。

9月に使える漢語調の時候の挨拶を8つ厳選しました。各旬の使用時期もあわせてご確認ください。

表現 読み方 意味・由来 使用時期 適した文書
白露の候 はくろのこう 二十四節気「白露」(9月8日ごろ)、朝露が宿り始める頃 9月上旬(9月8日前後) ビジネス文書・改まった手紙
初秋の候 しょしゅうのこう 秋の初め、秋が始まった頃を表す 9月上旬 ビジネス文書・改まった手紙
仲秋の候 ちゅうしゅうのこう 秋の中ごろ、秋の盛りを表す 9月全般 ビジネス文書・改まった手紙
清秋の候 せいしゅうのこう 清らかな秋の空気、澄んだ秋を表す 9月中旬〜下旬 ビジネス文書・改まった手紙
秋涼の候 しゅうりょうのこう 秋の涼しさが増す頃を表す 9月全般 ビジネス文書・手紙
秋分の候 しゅうぶんのこう 二十四節気「秋分」(9月23日ごろ)、昼夜同長の頃 9月下旬 ビジネス文書・改まった手紙
新涼の候 しんりょうのこう 新しい涼しさ、秋の涼気の始まりを表す 9月上旬〜中旬 ビジネス文書・手紙
爽秋の候 そうしゅうのこう 爽やかな秋の空気、清爽な秋を表す 9月中旬〜下旬 ビジネス文書・改まった手紙

「仲秋の候」は9月全般に使える汎用表現です。「白露の候」は9月8日ごろ限定ですが格調があります。「清秋の候」「爽秋の候」は中旬〜下旬の澄んだ秋の空気感を表すのに最適です。

9月の例文11パターン|上旬・中旬・下旬・ビジネス対応

9月中旬(11〜20日ごろ)は、秋らしい清々しい空気と秋晴れが続く時期です。「仲秋の候」「秋涼の候」「清秋の候」が代表的な表現です。「仲秋(ちゅうしゅう)」は「秋の中ごろ」を意味し、「清秋(せいしゅう)」は清らかな秋の空気を表します。中旬には「敬老の日」(第3月曜日)があり、目上の方への手紙・挨拶状に触れると喜ばれます。また「中秋の名月」(旧暦8月15日)の時期と重なることもあり、月見の話題を添えると情趣豊かな文章になります。

9月の時候の挨拶例文を漢語調5・和語調3・カジュアル3の計11パターンでまとめました。シーンと時期に合わせてお使いください。

種別 パターン 例文(全文)
漢語調① 白露+清栄 白露の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
漢語調② 仲秋+清祥 仲秋の候、時下益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
漢語調③ 清秋+健勝 清秋の候、皆様におかれましてはご健勝のことと存じます。
漢語調④ 秋分+ご発展 秋分の候、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。
漢語調⑤ 爽秋+お世話 爽秋の候、平素よりお世話になっておりますこと、厚く御礼申し上げます。
和語調① 秋晴れ 秋晴れの清々しい季節となりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか。
和語調② 秋の気配 朝夕には秋の涼しさを感じる頃となりました。皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
和語調③ 月見 お月見の季節となりました。皆様ご健勝のこととお慶び申し上げます。
カジュアル① 秋らしくなった ようやく秋らしくなってきましたね。お元気ですか?
カジュアル② 秋晴れ 気持ちのいい秋晴れが続いていますね。いかがお過ごしですか?
カジュアル③ 月見 もうすぐお月見ですね。今年はきれいな月が見られそうですか?

ビジネスには漢語調①〜⑤が適しています。中秋の名月(お月見)の時期は和語調③「お月見の季節となりました」という書き出しが情趣豊かで相手の印象に残ります。各旬の詳細は以下もご参照ください。

9月のビジネス挨拶・秋の彼岸・月見活用法

9月下旬(21〜31日ごろ)は「秋分(しゅうぶん)」(9月23日ごろ)を迎え、昼夜の長さが等しくなる時期です。秋の彼岸(秋分を中心とした前後3日間)には先祖の墓参りをする習慣があります。「秋分の候」「仲秋の候」「清秋の候」「錦秋の候」などが使える表現です。「秋涼爽やかな季節となりました」という和語調の書き出しは、清々しい秋の空気感を相手に届けます。ビジネス文書では「秋分の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」が格調ある書き出しです。

9月のビジネス挨拶では秋の彼岸(秋分前後)や中秋の名月を話題に添えることで、相手に季節感と温かみを届けられます。「秋の彼岸を迎え、ご先祖様への感謝の時期となりました」「中秋の名月が美しい季節となりました」といった一文は、フォーマルな文書の中でも情緒を添えます。

残暑見舞いを送る最後の時期でもあります。白露(9月8日ごろ)前日までに届くよう、残暑見舞いを送る場合は日程に注意してください。

よくある質問(FAQ)

9月の時候の挨拶でもっともよく使われる表現は何ですか?

9月全般でもっとも使いやすいのは「仲秋の候」です。9月の中ごろという意味で旬を問わず使えます。上旬は「初秋の候」「白露の候」、中旬は「清秋の候」「秋涼の候」、下旬は「秋分の候」「爽秋の候」が代表的です。

残暑見舞いは9月に送ることができますか?

白露前日(9月7日ごろ)まで残暑見舞いを送ることができます。白露(9月8日ごろ)を過ぎると「残暑見舞い」の時期は終わります。9月上旬の早い時期(〜9月7日ごろ)は残暑見舞いを送ることができますが、白露以降は通常の手紙・挨拶状として「初秋の候」などの表現を使います。

「白露の候」はどんな意味で、いつ使えますか?

「白露(はくろ)」は二十四節気のひとつで「朝露が野草に宿り始める頃」を意味します。9月8日ごろに当たります。「白露の候」はこの時期前後(9月8日前後〜次の節気「秋分」9月23日ごろの前)に使える表現です。秋の風情を詩的に伝える格調ある言葉です。

9月の秋の彼岸を挨拶文に取り入れる方法はありますか?

「秋の彼岸を迎え、ご先祖様への感謝の時期となりました」「秋分の彼岸を前に、皆様のご健康をお祈り申し上げます」といった一文を添えることができます。フォーマルな文書の書き出しや結びにさりげなく触れることで、季節感と文化への敬意が伝わります。

「仲秋の候」と「中秋の名月」は関係がありますか?

「仲秋(ちゅうしゅう)」は旧暦の秋(7〜9月)の中ごろを意味し、新暦では9月ごろが該当します。「中秋の名月」は旧暦8月15日の満月を指し、こちらは「中秋(ちゅうしゅう)」と書きます。字は異なりますが、どちらも9月の秋の情趣を表す大切な概念です。手紙で「中秋の名月」に触れる際は「お月見の季節となりました」と和語調で表現するとより自然です。

監修: 時候の挨拶|例文・結びの言葉・季語がわかる 編集部

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