恵比寿の意味や由来
-
恵比寿様は最も日本人に馴染みのある七福神
全国に千五百社ある恵比寿神社 日本では御稲荷様、八幡様などの多様な神様が祭られている。数の多い神社を、表にして示しておこう。これをみると、七福神を祭る神社の数が少ないことがわかる。大国主命は日本神話…
-
恵比寿様の父は大黒様?
大黒天と恵比寿様をならべて祭る 戦国時代に、大黒天と恵比寿様をならべて祭る習俗が京都で起こり、各地に広がった。この時期に商工民の間で大黒天と恵比寿様が特別に御利益のある福の神だとする考えが普及したこ…
-
農民まで夢中にした恵比寿様
田の神となった恵比寿様 恵比寿信仰は、農村にまで広がっていた。かつて田の神として恵比寿様を祭る農家が広く見られた。 この田の神は、 一月二十日に山から現われ、十月二十日に山に帰って行くとされて…
-
山幸彦は恵比寿様か?
恵比寿様の鯛と釣り竿 七福神の恵比寿様は、鳥帽子をかぶつて狩衣を着た姿に描かれる。これは恵比寿信仰が広まった室町時代の、公家や上流の武士などの身分の高い人の姿を表わしたものである。 恵比寿様は…
-
旅芸人が広めた恵比寿様
恵比寿廻しの人形芝居 西宮の恵比寿信仰を広めたのは、「戎廻し」とか「戎かき」と呼ばれる愧儡舞の芸人たちである。かれらは各地を巡って、人形を面白おかしく舞わせて、恵比寿の神である蛭子命の御利益を説いた…
-
蛭子命、その名は夷三郎?西宮の福の神
夷の神と三郎の神 これまでに記したように、福の神としての恵比寿信仰は、まず蛭子命を祭る西宮神社によって広められ、そののちに事代主神を祭る恵比寿信仰が作られたと考えられる。前に記したように西宮の夷神と…
-
海から帰ってきた事代主命の恵比寿様。 蛭子命とは別の神様?
出雲の美保神社の恵比寿信仰 島根半島の先端近くの美保関に、事代主命を祭る美保神社(松江市)がある。この神社は、古くは美保関のあたりを治めた漁民の首長(指導者)が、海の神を祭った神社であった。 …
-
海から帰ってきた蛭子命。貿易商の神、 商家の神の恵比寿様
蛭子命が航海の神に 西宮の夷の神社も、三郎の神社も、古くは漁民の小さな集落の氏神であったと考えられる。この夷を祭る神社と三郎を祭る神社が合併したうえに、周囲の小さな海の神の神社も吸収して西宮神社にな…
-
海から帰ってきた蛭子命が、西宮の漁民の漁業の神に
西宮の広田神社の夷社 蛭子命は、日本神話の「国生み」の物語にだけ出てくる神である。そして奈良時代から平安時代なかば頃にかけて、蛭子命に関する伝説は全く見られない。 蛭子という名前は、もとの国生…
-
蛭子命が恵比寿になる
日本神話の中の蛭子命の誕生 蛭子命は、伊失諾尊と伊美再尊の夫婦を主役とする「国生み」の神話に出てくる神である。『古事記』が記す、蛭児誕生にまつわる神話の大筋を記しておこう。「蛭子命」というのは、西宮…