赤ちゃんが生まれてから100日目のお祝いとして知られる「お食い初め」または「百日祝い」として子どもが食に困らないように、健やかに成長してもらえるようにという願いを込めて行う儀式です。このサイトではお食い初めのやり方を中心にそのときに必要になる食器や献立を紹介していきます。

お食い初めのメニュー(献立)|基本と意味を知ろう

お食い初めの献立(メニュー)

お食い初めの献立というのは行事食として伝わっているものがあります。これには地域によって献立の違いはあるものの基本になるメニューはほぼ同じです。

お食い初めの献立(メニュー)は、一汁三菜が基本

The traditional okuizome ceremony features a carefully composed ichiju-sansai meal consisting of one soup and three dishes, each carrying profound symbolic meaning rooted in Japanese culinary heritage. The standard menu includes sekihan made with red azuki beans representing celebration, a whole tai sea bream symbolizing auspiciousness, nimono simmered vegetables representing family prosperity, osumashi clear soup with hamaguri clams whose matching shells signify a harmonious marriage, and tsukemono pickled vegetables for longevity. This ceremonial meal structure reflects the fundamental principles of washoku, which UNESCO designated as an Intangible Cultural Heritage in 2013, recognizing its emphasis on seasonal ingredients, nutritional balance, and aesthetic presentation. The ichiju-sansai format has served as the foundation of Japanese formal dining for centuries, originating from honzen ryori court cuisine during the Muromachi period. Each element of the okuizome menu is selected not merely for its nutritional value but for the auspicious wishes it conveys for the child’s future abundance and health.

様々な食材が準備される「お食い初め」、しかし基本になる献立は一汁三菜が基本の形になります。その献立には縁起のいいものや、魔除けになると言われるものなどが多くあしらわれており、これからの赤ちゃんの成長の祈りがこもったものばかりです。

料亭など外食でお食い初めの儀式をされる場合は、料亭側から説明が必要な場合にはメニューの説明などをしてくれますが、ご自宅でお食い初め膳を準備し行う場合には、それぞれの献立(メニュー)に込められた意味を知っているとお食い初めも少し違った気持ちで行うことができるかと思います。

メニューの意味を知ろう

Understanding the symbolic significance behind each okuizome dish deepens the ceremonial experience and connects families to centuries of Japanese cultural tradition. The tai sea bream, considered the king of celebratory fish in Japan, derives its auspicious status from the phonetic connection to medetai meaning joyous or auspicious. Sekihan, glutinous rice steamed with red azuki beans, has been served at celebratory occasions throughout Japanese history because the red color was believed to ward off evil spirits and bring good fortune. The hamaguri clam soup carries particular significance as the two shells of each clam fit together perfectly and cannot match with other clam shells, symbolizing the wish for the child to find an ideal life partner. Nimono simmered vegetables typically include root vegetables like taro, lotus root, and carrots, each carrying their own symbolism of fertility, foresight, and prosperity respectively. These layered meanings transform a simple meal into a rich expression of parental hopes.

お食い初めのメニューは本当に色々な意味をもった食べ物が並びます。そのどれもが赤ちゃんのこれからの成長に必要なものを願ったものばかり。メニューの意味を知っているのと知らないのでは実際にお食い初めをするときにこれどんな意味があるんだろう?ではなくこれから、これからこんな風になってね、という願いを込めやすいものです。

ここではお食い初めのメニューの意味を一覧でまとめてみました。それぞれの語源や由来などは一覧の後で紹介しています。

メニュー名 意味
尾頭付きの魚
(大皿)
「めでたい(鯛)」という語呂合わせ
衣は魔除けに良い
紅白の色合わせ
赤飯
(飯椀)
「赤」は古くから魔除けや厄払いの力がある
成長を守る色
お吸い物
(汁椀)
貝(ハマグリ)良い伴侶に巡り合える
吸う力が強くなるように
酢の物や香の物
(つぼ椀)
紅白なますは「おめでたい」
タコの酢の物も「多幸」という語呂合わせ
煮物
(煮物椀)
蓮根:先を見通せる力がつくように
里芋:子沢山に恵まれるように
筍:まっすぐにスクスクと育つように
歯固め石と梅干し
(高杯)
歯固め石:丈夫な歯になるように
梅干し:辛抱強くなるように、しわしわになるまで長生きするように
紅白のお餅
(二の膳)
長持ちする

尾頭付きの魚(大皿)

尾頭付きの鯛が一般的ですが、海老や金頭というホウボウ科の魚を用いる地域もあります。
お食い初めの献立の中でどの地域でもメインに使われる食材です

意味
「めでたい(鯛)」という語呂合わせが有名ですが、衣は魔除けに良いとされる「赤」、身は「白」で紅白の色合わせから祝膳に欠かせない魚になっています。

赤飯(飯椀)

地方によっては赤飯ではなく白いご飯、お粥、栗ごはんを用意するところもあります。
お食い初めの儀式の原型である「五十日(いのか)の祝い」の頃より伝わっている献立です。

意味
赤飯の「赤」は古くから魔除けや厄払いの力があるとされており、赤ちゃんの健やかな成長を守る色であるとされています。

お吸い物(汁椀)

お食い初めのお吸い物は貝を使ったものが好まれています。蛤(はまぐり)を使ったものが多く良縁を願って貝汁が好まれています。

現代では、野菜スープなどの汁物で代用されたりしています。

意味
蛤(はまぐり)は綺麗に殻を閉じる貝として知られており、二枚貝の代表的なもので蛤(はまぐり)を使うと、「良い伴侶に巡り合えるように」という願いが込められています。
そのほかにも「吸う力が強くなるように」という意味で用いられます。
お食い初めの献立の中では多少の違いはありますがハマグリのもつ意味などを元に用いられることが多いです。

酢の物や香の物(つぼ椀)

季節のものや地元の名産品などを漬け込んだお漬物です。酢の物として「紅白なます」や「蛸(タコ)の酢の物」などが使われます。

意味
紅白なますも「おめでたい」という意味が込められます。
タコの酢の物も「多幸」という語呂合わせで縁起が良いと使われます。

煮物(煮物椀)

季節の野菜や蓮根、里芋、人参、筍、椎茸など用います。煮物は地域によって違いが現れる献立です。

意味
それぞれの野菜には、蓮根は「先を見通せる力がつくように」
里芋は「子沢山に恵まれるように」筍は「まっすぐにスクスクと育つように」という願いが込められています。

歯固め石と梅干し(高杯)

お宮参りのときに神社でいただく「歯固め石」はお食い初めの儀式の時に使います。ご祈祷をせず地域の神社でお宮参りをされた方などは神社の境内にある丸くて黒い石を拾って使うこともあります。
また、同じく丸いものとして梅干しを使用することもあります。

お宮参りはいつ?どんな行事?服装は?いくらかかる?

意味
歯固め石(福石)は「丈夫な歯になるように」
梅干しは、寒さに耐えて身を付ける梅になぞらえ「辛抱強くなるように」と、
「しわしわになるまで長生きするように」という願いが込められています。 

歯固め石について詳しく見る

紅白のお餅(二の膳)

お正月の鏡餅に代表されるように、日本は古くからお祝いごとにはお餅がつきものです。
お餅には天照大神が宿るとされてきました。
その力を赤ちゃんにも授けたいという願いも込められているかもしれません。

意味
お餅は「長持ちする」という言葉にかけてお祝いごとに用いられます。

簡単な献立メニューでお食い初めをする方も増えている

Modern Japanese families increasingly adapt the traditional okuizome menu to accommodate contemporary lifestyles while preserving the ceremony’s essential spirit and cultural significance. Ready-made okuizome sets available from specialty caterers and department stores have grown substantially in popularity, offering complete ceremonial meals that maintain traditional presentation and symbolism without requiring extensive preparation. Some families opt for simplified versions that retain the core elements of tai sea bream and sekihan while substituting commercially prepared side dishes for homemade nimono and tsukemono. Restaurant-based okuizome services at Japanese ryotei and hotel dining establishments provide another convenient alternative, with professional chefs preparing authentic ceremonial cuisine in an elegant setting suitable for family photographs and celebration. This trend toward accessibility reflects a broader cultural movement to preserve important Japanese traditions by making them more achievable for dual-income households and nuclear families who may lack the culinary expertise or extended family support traditionally involved in ceremony preparation.

お食い初めのお膳の準備は赤ちゃんに手のかかる時期には結構大変なものです。もちろん赤ちゃんには両親が作ってあげたものでお食い初めをしたいという方も多くいらっしゃいます。

そこでここでは簡単な献立メニューでお食い初めを行う人向けにオススメのレシピを集めてみました。
組み合わせ方や、一部の調理が大変なものなどだけ外に頼むというのもオススメします。

関西でのお食い初めメニューでは蛸を使うところもある

大阪では特に多くがお食い初めのメニューに歯固め石の代わりに「蛸(たこ)」を使う場合ががあります。これは上記でも書いていますが「たこ=多幸」と語呂合わせと蛸の外は赤、中は白の紅白にちなんだ縁起物として使用されています。

地域によって違いがあるのはとても素晴らしいことで、特にお食い初めの儀式だからといって硬い決まりがあるわけではありませんので、地域が違っても関西風に蛸を使ったお食い初めも良いかもしれませんね。

献立(メニュー)の食べる順番を知ろう

ご飯→汁 ご飯→魚 ご飯→汁を三回繰り返します。

他の御膳も用意した場合は
ご飯→汁 ご飯→魚 ご飯→汁
ご飯→煮物 ご飯→汁 ご飯→酢の物
ご飯→汁 ご飯→歯固め石 ご飯→汁 という順番で行います。

詳しく見る:お食い初めの順番・やり方

まとめ

以上がお食い初めの献立(メニュー)で一般的な組み合わせのなります。
地域によっては準備されるメニューも変わってくると思います。祖父母にも聞いてみてご自身にとって満足の行くお食い初めになるような献立が赤ちゃんにとっても嬉しいことだと思います。

参考文献・出典

本記事の内容は、上記の公的機関の情報および日本の伝統行事に関する文献を参考に、「日本の行事」編集部が独自に調査・編集したものです。

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