昭和の日とは

2007年・平成19年、比較的新しく制定された祝日です。
「昭和の日」とは、現行の祝日法に『激動の日々を経て、復興を遂げた昭和の時代を顧み、国の将来に思いをいたす』と、その趣旨が規定されています。
1948年・昭和23年から、41年間という長い間、4月29日は「天皇誕生日」でした。
それまでは「天長節」と呼ばれていました。
大正天皇崩御の際にはまだお若かった昭和天皇も、第二次大戦と戦後という苦しく難しい時代を、国民と共に過ごしてこられたのです。

まだ若い世代の人も、『一番大変な時代を過ごされた天皇』として、昭和天皇を覚えているようです。
「神から国民の象徴に」の変化は、アメリカの進駐に伴って、様々な問題もあったことでしょう。
近年の公開の映画は観てはいませんが、人として天皇としての苦悩や生活が「映画」になる時代になったのかと、感慨深いものがありました。

昭和への感慨は、戦争やその後の飛躍的な復興など、国民の間には特別なものがあるようです。
そして、様々な苦難やそれに続く繁栄を、日本の国の今後の礎にするためにも、祝日として長く伝えていかなければならないと、考えたのでしょう。
新しい時代には新しい指針も考え方もあるでしょうが、今ある日本の繁栄は「昭和の時代」が存在していたからに他なりません。

痛ましい戦争の被害を忘れることなく、「昭和の日」を座右の銘として、日本は強く生き抜いて欲しいと感じています。

昭和の日の由来や意味

長い間、昭和天皇の誕生日であった国の祝祭日「天皇誕生日」は、1989年・昭和64年の1月7日の天皇崩御によって、年号が改まりました。
平成の時代に入ることで、「天皇誕生日」の祝日は12月23日に移ったのです。
そして、4月29日は「みどりの日」の祝日として、残されることになります。

しかし、多くの国民の「昭和」と言う時代を祝日として残したいとの要望が国会を動かし、「国民の祝日に関する法律・祝日法」が改正されて、2007年・平成7年に「みどりの日」を「昭和の日」に改正することになりました。
特に昭和天皇をイメージするということではなくとも、昭和と言う激動の時代を共に生き抜いてきたという国民の気持ちは、この「昭和の日」に結実されていると感じます。

「みどりの日」は、5月4日に祝日として移動しています。
ゴールデンウィークを構成している祝祭日は、4月29日の「昭和の日」に始まり、5月3日の「憲法記念日」、5月4日の「みどりの日」、5月5日の「こどもの日」と続きます。
自然をこよなく愛された「昭和天皇」ゆかりの祝日が、「昭和の日」「みどりの日」と2日もあることに、改めて感慨を覚えますね。

昭和の日はいつから

2007年・平成19年に、「祝日法・国民の祝日に関する法律」の改正によって、「昭和の日」は祝日とされました。
1989年・昭和64年1月7日、昭和天皇崩御のため、同年以降の「天皇誕生日」が祝日として続けられなくなったための処置です。
以前は先帝祭として、孝明・明治・大正の各天皇崩御日は休日とされていました。

昭和天皇の場合は、現行の休日法では休日を設けられないため、昭和の名にちなんだ新祝日としての存続が図られたようです。
しかし、野党の反対によって『みどりの日』と名称が定められます。
その後2度、議員提出法案が否決され、2004年の3度目の改正案提出が、継続案件として2005年・平成17年に国会で成立します。

この改正法は2007年・平成19年から施行、4月29日は『昭和の日』となりました。
「みどりの日」は、由来でも書いたように5月4日に移動しています。