小雪

  

2023年

11月22日(金曜日)

二十四節季七十二侯
小雪初候虹蔵不見
(にじかくれてみえず)
虹を見かけなくなる
次候朔風払葉
(きたかぜこのはをはらう)
北風が木の葉を払い除ける
末候橘始黄
(たちばなはじめてきばむ)
橘の実が黄色くなり始める

2023年も11月の下旬の22日頃になると、「小雪(しょうせつ)」という季節が訪れます。

日本の四季は春夏秋冬ですが、季節を表す名前は4つだけではありません。

実は、四季それぞれの季節をさらに6つずつに分けた二十四節気があり、小雪は、その一つなのです。

今回は、小雪の意味や関係のある季語、食べ物などについて詳しく説明します。






小雪てどんな日

11月22日頃は雨が雪へと変わる季節で、地方によってはちらほらと雪が降り始める頃でもあります。

そんな季節を表した節気名が「小雪」です。

思わず、「こゆき」と読んでしまいそうになりますが、正しくは「しょうせつ」なので、間違えないように気をつけましょう。

小雪は、二十四節気の中の一つです。
二十四節気とは、太陽の軌道上の位置によって1年を24分割し、それぞれの季節の節目を分けたものです。

発祥は中国ですが、日本に到来してからは、農作業の目安としてよく用いられていました。






小雪に関係のある季語

小雪の頃に関係のある季語には、「冬浅し」や「冬めく」などがあり、俳句の中でもよく使われています。

例えば、次のような俳句があります。

・冬めくや引き捨てゝ積む葡萄蔓(伊東月草)
・冬浅き月にむかひて立ちし影(久保田万太郎)
・冬めく夜鯉の輪切りの甘煮かな(大野林火)

また、手紙やメールなどでの挨拶の文章では、季節を表す言葉として「小雪」や「小雪の候」などがよく用いられるようになります。

手紙においては、次のような挨拶文が多いです。

・小雪の候 貴社におかれましては益々ご清栄のこととお慶び申し上げます。
・拝啓 小雪を迎えても穏やかな天候が続いています。お変わりなくお過ごしでしょうか。

11月のお手紙を書く際に参考になりますよ
11月の時候の挨拶






小雪に関係ある食べ物は?

小雪を迎えると、毎晩温かいものが食べたくなるほどに気温が下がります。

宴会等の席でも、鍋料理が多くなりますね。
鍋には、体は温めたり、体調や胃腸の調子を整えたりしてくれる食材ばかりです。

例えば、鍋には次のようなものを使いますね。

・白菜
・大根
・長ネギ
・チンゲンサイ
・水菜
・春菊
・カボチャ
・サツマイモ
・鶏肉
・豚肉
・牛肉
・フグ
・蟹

など

この中でも特に美味しいのが、この頃に旬を迎える蟹です。
この時期に出荷されるカニは身がキュッと引き締まって、味が淡白で食べ応えがあります。
鍋としていただく時は、口の中に入れた瞬間にぷりぷりっとした感触を味わえて、疲れも吹き飛ぶほどおいしいですよ。

他にも、白菜や大根は寒い時期になると糖分が増すので、噛むほどに甘みが出てきて、心までほっこりします。
ビタミンを多く含んでいるため、気温が一段と下がる季節の風邪予防にも最適です。






まとめ

毎年11月の下旬の22日頃には、小さい雪と書く「小雪(しょうせつ)」が訪れます。
雨が雪へと変わ理、ちらほらと雪が降り始める頃でもあるので、小雪と名付けられたのですね。

気温が少しずつ下がっていくシーズンなので、鍋料理などが増える中で、それにちなんだ食材が好まれるようになります。

風邪を引きやすい季節でもあるので、しっかり食べて冬本番に備えられるといいですね。






冬の二十四節季を知ろう

四季節気旧暦西暦
立冬(りっとう)10月節11月7日頃
小雪(しょうせつ)10月中11月22日頃
大雪(たいせつ)11月節12月7日頃
冬至(とうじ)11月中12月21日頃
小寒(しょうかん)12月節1月5日頃
大寒(だいかん)12月中1月21日頃