時候の挨拶 6月上旬|梅雨・芒種・あじさいの書き出し例文と結びの言葉・手紙の書き方

公開日: 2026年4月7日 | 最終更新: 2026年4月8日

6月上旬(1日〜10日頃)は梅雨入りとともにあじさいが咲き始め、しっとりとした雨の季節です。二十四節気「芒種(ぼうしゅ)」(6月6日前後)も訪れるこの時期、適切な時候の挨拶で季節感と相手への気遣いを伝えましょう。

本記事では6月上旬にふさわしい時候の挨拶を漢語調・和語調・カジュアルの11パターン例文、漢語調8選一覧表、結びの言葉、手紙の書き方まで完全解説します。

参考:国立天文台「二十四節気とは」 / 文化庁「国語施策・日本語教育」

6月上旬の時候の挨拶とは?基本知識と季節の特徴

6月上旬は梅雨入りとともにあじさいが咲き始め、しっとりとした初夏の雨の季節です。じめじめとした天気が続く中、手紙やメールの書き出しに「梅雨の候」「薄暑の候」などの表現を添えることで、相手への気遣いと季節感が伝わります。6月上旬は地域によって梅雨入りのタイミングが異なるため、梅雨関連の表現と梅雨前の表現を使い分けることが丁寧さのポイントです。本記事では6月上旬にふさわしい時候の挨拶を例文11パターンとともに解説します。

6月上旬の主な季節的特徴は以下のとおりです。

  • 梅雨入り:近畿以西は5月下旬〜6月上旬、関東は6月上旬〜中旬に梅雨入り。地域差があるため、相手の居住地を意識した表現選びが丁寧
  • 芒種(ぼうしゅ)(6月6日前後):二十四節気のひとつ。稲や麦などの穂のある植物を植える時期を意味し、農耕文化と深く結びついた節気
  • あじさい(紫陽花):6月の代名詞的な花。雨に映えるあじさいの情景は和語調の書き出しに活用できる
  • 薄暑(はくしょ):梅雨の中でも暑さがほんのりと感じられる初夏の状態。5月下旬〜6月に使える表現

6月上旬の漢語調 時候の挨拶 8選【一覧表】

6月上旬の漢語調時候の挨拶は「梅雨の候」「入梅の候」「薄暑の候」が代表的です。「梅雨の候」は梅雨入り以降の6月全般に使えるスタンダードな表現です。「入梅の候」は雑節の入梅(6月11日前後)に由来しますが、梅雨入り後であれば上旬からも使用可能です。「薄暑の候」は「暑さがほんのりと感じられる初夏」を意味し、梅雨でじめじめした中にも夏の接近を感じるこの時期にぴったりです。また6月6日前後の二十四節気「芒種(ぼうしゅ)」も格調ある表現として活用できます。

6月上旬にふさわしい漢語調の時候の挨拶を8選、使用時期・適した文書とともに一覧表にまとめました。

表現 読み方 意味・由来 使用時期 適した文書
梅雨の候 つゆ/ばいう 梅雨の雨が続く時期 6月全般(梅雨入り後) ビジネス・手紙全般
入梅の候 にゅうばい 雑節・梅雨入りのころ(6月11日前後) 6月上旬〜中旬 改まった手紙・公式文書
薄暑の候 はくしょ 暑さがほんのりと感じられる初夏 6月全般 ビジネス・目上の方
芒種の候 ぼうしゅ 二十四節気・稲など穂のある植物を植える時期(6月6日前後) 6月6日前後〜下旬 改まった手紙・公式文書
向暑の候 こうしょ 暑さに向かっていく季節 6月全般 ビジネス・目上の方
麦秋の候 ばくしゅう 麦の穂が実り収穫を迎える時期 5月下旬〜6月上旬 改まった手紙・目上の方
長雨の候 ながあめ 梅雨の長く続く雨の時期 6月中旬〜7月上旬 個人的な手紙・お礼状
青葉の候 あおば 深い緑をたたえた初夏の青葉 5月中旬〜6月 ビジネス・お礼状

各表現の解説と使い方のポイント

梅雨の候は6月全般(梅雨入り後)を通じて使える最もスタンダードな表現です。「梅雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」が定番の書き出しです。ただし梅雨入り前の地域に送る場合には「向暑の候」「薄暑の候」などが自然です。

芒種(ぼうしゅ)の候は6月6日前後の二十四節気を用いた知的な表現です。「穂のある植物を植える時期」という意味で、農耕文化への敬意を感じさせる格調ある語です。

薄暑(はくしょ)の候は「暑さがほんのりと感じられる」という微妙なニュアンスを持ち、梅雨のじめじめとした中に夏の気配が漂うこの時期を巧みに表現します。6月全般に使えます。

6月上旬の例文11パターン【漢語調・和語調・カジュアル】

和語調の時候の挨拶は「梅雨の雨がしとしとと続く季節となりました」「あじさいの花が雨に映える季節を迎えました」など、6月上旬の雨の情景を柔らかく描写する表現が喜ばれます。梅雨のじめじめとした印象をそのまま書くのではなく、「あじさい」「雨上がりの緑」など美しいイメージと組み合わせることで、清々しく温かみのある書き出しになります。

6月上旬の時候の挨拶の書き出し例文を「漢語調(5パターン)」「和語調(3パターン)」「カジュアル(3パターン)」に分けてまとめました。

種別 表現パターン 書き出し例文(全文)
漢語調① 梅雨の候 梅雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。
漢語調② 入梅の候 入梅の候、皆様にはご健勝のこととお喜び申し上げます。
漢語調③ 薄暑の候 薄暑の候、貴殿ますますご活躍のこととお慶び申し上げます。
漢語調④ 芒種の候 芒種の候、貴社のますますのご発展をお慶び申し上げます。
漢語調⑤ 向暑の候 向暑の候、皆様のご清祥をお喜び申し上げます。
和語調① あじさいの季節 あじさいの花が雨に映える季節となりましたが、皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。
和語調② 梅雨の雨 梅雨の雨がしとしとと続く季節となりましたが、いかがお過ごしでしょうか。
和語調③ 雨上がりの緑 雨上がりの緑が一段と鮮やかなこのごろ、お元気でお過ごしのことと存じます。
カジュアル① 梅雨入り 梅雨入りしましたね。雨の日が続いていますが、元気にしていますか?
カジュアル② あじさいきれい あじさいがきれいな季節になりましたね。その後いかがですか?
カジュアル③ じめじめ天気 じめじめした天気が続いていますね。体調は大丈夫ですか?

漢語調例文の使い方

「梅雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」が6月上旬のビジネスメールの定番書き出しです。「ご清栄」は法人向け、「ご清祥」は個人向けの使い分けを守りましょう。梅雨前の地域(北海道など)へのメールには「向暑の候」「薄暑の候」が適切です。

和語調例文の使い方

「あじさいの花が雨に映える季節となりましたが」は6月上旬らしい情緒的な書き出しです。「雨上がりの緑が一段と鮮やかなこのごろ」のように、梅雨のマイナスイメージを緑の美しさに転換した表現は、読む方の気持ちを明るくする効果があります。

6月上旬の結びの言葉

6月上旬の結びの言葉は、梅雨の天気を意識した相手への気遣いが特に喜ばれます。「梅雨の候、どうぞお体に気をつけてお過ごしください」「雨の多い季節ですが、どうぞご自愛ください」「じめじめとした日が続きますが、皆様のご健勝をお祈り申し上げます」など、天候への言及を含めた結びが季節感を高めます。

ビジネス・目上の方向け

  • 「梅雨の候、貴社のますますのご発展をお祈り申し上げます。」
  • 「雨の多い季節ではございますが、皆様のご健勝をお祈り申し上げます。」
  • 「じめじめとした日が続きますが、くれぐれもご自愛くださいますようお祈り申し上げます。」
  • 「梅雨明けの青空を心待ちにしながら、引き続きよろしくお願い申し上げます。」

一般・個人向け

  • 「梅雨の季節、お体に気をつけてお過ごしください。」
  • 「あじさいの美しい季節、どうぞご自愛ください。」
  • 「雨の日が続きますが、皆様のご多幸をお祈りしております。」

カジュアル向け

  • 「梅雨だけど、あじさいがきれいだね。元気でいてね!」
  • 「雨が続いているけど、体調には気をつけてね。」

6月上旬の手紙・メールの書き方【全体構成と実例】

ビジネスメール実例

件名:梅雨のご挨拶

〇〇株式会社
〇〇部 〇〇様

拝啓 梅雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。平素は格別のご高配を賜り、厚くお礼申し上げます。

さて、〇〇の件についてご連絡申し上げます。(本文)

雨の多い季節ではございますが、引き続きよろしくお願い申し上げます。

敬具

個人の手紙実例

あじさいの花が雨に映える季節となりましたね。お元気でお過ごしでしょうか。

私は(本文)

梅雨の季節ですが、どうかお体に気をつけてお過ごしください。またお会いできる日を楽しみにしています。

6月の時候の挨拶:関連ページ

よくある質問(FAQ)

6月上旬の時候の挨拶で最もよく使われる表現は何ですか?

6月上旬では「梅雨の候」が最もよく使われます。梅雨入り後の6月全般を通じて使える汎用性の高い表現で、「梅雨の候、貴社ますますご清栄のこととお慶び申し上げます」が定番の書き出しです。梅雨入り前の北海道など一部地域に送る場合は「向暑の候」「薄暑の候」の方が適切です。

「芒種の候」はいつから使えますか?意味は何ですか?

「芒種(ぼうしゅ)の候」は二十四節気の芒種(毎年6月6日前後)以降から使えます。「芒(のぎ)」は稲・麦・粟など穂先の突起のことで、芒種は「こうした穂のある植物を植える時期」を意味します。農耕文化と深く結びついた節気で、改まった手紙・公式文書に格調ある表現として活用できます。

梅雨前の地域(北海道など)に送る6月上旬の手紙にはどんな表現が適していますか?

北海道など梅雨のない地域や、梅雨入りが遅い地域(東北など)に送る場合は、梅雨を前提とした「梅雨の候」ではなく「薄暑の候」「向暑の候」「芒種の候」などが適しています。和語調では「初夏の爽やかな季節が続いておりますが」「青葉が美しいこのごろ」などが自然です。相手の地域を意識した表現選びが丁寧な手紙につながります。

「薄暑の候」はどういう意味ですか?使い方を教えてください。

「薄暑(はくしょ)の候」は「暑さがほんのりと感じられる初夏」を意味します。「薄」は「かすかな・ほんのり」という意味で、梅雨の湿気とともに夏の暑さが忍び込んでくる6月の微妙な気候を巧みに表現しています。「薄暑の候、貴殿ますますご活躍のこととお慶び申し上げます」のように使います。6月全般に使えますが、特に上旬〜中旬に適しています。

梅雨の時候の挨拶で、じめじめした印象にならない表現のコツは?

梅雨の手紙でじめじめとした印象を避けるには、雨の情景に「美しさ」を加えるのがコツです。「あじさいの花が雨に映える季節」「雨上がりの緑が鮮やかなこのごろ」のように、梅雨のマイナスイメージをプラスに転換した表現が喜ばれます。漢語調では「梅雨の候」よりも「薄暑の候」「入梅の候」などの方が少し爽やかな印象を与えます。

監修: 時候の挨拶|例文・結びの言葉・季語がわかる 編集部

日本の伝統行事・季節の風習に関する情報を、文化庁・神社本庁・各宗派公式資料等の信頼できる情報源に基づき、正確な情報をお届けしています。 編集部について